中学【理科】光の屈折(2)

中学1年

前回の記事では、光の屈折の前に、光の性質について興味を持ってもらうよう、アインシュタインの相対論を交えて話をしました。今回は、屈折角の考え方に入っていきます。

長男からの問いかけ
長男
長男
入射角と反射角の考え方が覚えられない。

どういうこと?
マルス
マルス
長男
長男
入射角と屈折角、どちらが大きくなるのか。この場合は入射角が大きくなるというのは覚えるしかないのだろうか。この場合はα>βとして暗記すればよいのだろうけれど分からなくなりそう。授業ではとにかく「このようになると覚えろ!」と言われたんだ。
図 空気と水の境界面での光の屈折
そうだね。たとえば上にガラスがあるような、こうした引っ掛け問題がくると迷っちゃうかもね。
マルス
マルス
図 ガラスと空気の境界面での光の屈折
長男
長男
むむむ。またややこしい問題を。お父さん、性格が屈折しているね。
入射角と反射角の考え方(覚え方)
まず、光の性質を覚えているかな。
マルス
マルス
長男
長男
うん。えっと、1秒間に地球を7周くらい回るんでしょ。
もう一つ覚えているかな。粒だっていう話。
マルス
マルス
長男
長男
あーなんとなく。光子だっけ。
おお、すごい。そうそう。そのとおりです。次の絵をみてください。
マルス
マルス
図 空気中をスムーズに移動する光子(左)と
物質の中を原子にぶつかりながら移動する光子(右)
これは光子君が空気中と物質中を動いているときのイメージ図です。左側の空気中では邪魔するものがないのでスムーズに動けます。これに対し、右側の物質中では物質を構成する原子があるため光の速度は遅くなります。
マルス
マルス
長男
長男
これはイメージできます。
だから、次のようにイメージしたらどうだろう。
マルス
マルス
図 空気中の入射角よりも物質中の屈折角が小さくなる考え方
長男
長男
なるほど。光の特徴から導き出せるし、直感的にもイメージできるね。
物質中の屈折角が空気中の入射角よりも小さくなるのは、詳しくはホイヘンスの原理といって、おそらく高校や大学で学ぶ理論で説明できるのだけれど、高校受験ではこの考え方で大丈夫です。
マルス
マルス
長男
長男
はい分かりました。
ちょっとだけ応用
また、こうした問題でもっと大切なことがあります。次の絵を見て何か違和感を感じませんか。
マルス
マルス
図 凸レンズの問題における一般的な描写
長男
長男
うーん。特に何も感じないです。
光が凸レンズの中心で屈折しているよね。これは先ほどの入射角、反射角の考え方からするとおかしいよね。正しくはこうなります。
マルス
マルス
図 境界面での屈折を考慮した描写
長男
長男
あ、そうだね。えっと、ここで先ほどの考え方を適用すると、a>b、c<d、となるね。
はいそうなります。授業や参考書などでは簡略化して最初の図のように作図されていると思います。それでも問題ありませんが、物理学的な事象としては、きちんと境界面で屈折しているイメージを常に持つようにしましょう。
マルス
マルス

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