【小学生:国語】作文の書き方 書くことと考えることを分ける

国語

小学生の次男。土日は必ず作文の宿題があります。リビングのテーブルに作文ノートが置いてあったので覗いてみました。

次男の作文

表題『野球の試合』

土曜日は野球の試合がありました。朝はやくおきて、ごはんを食べて、お父さんの車で学校へいきました。車に用具をつんでしゅっぱつしました。

最初の試合はライトで8番でした。試合前のキャッチボールでぼう投をなげて、ボールを探していて、時間がなくなりました。

初回はボールがとんでこなかったのでよかったです。攻げきではファーボールで出て、とうるいを決めました。セカンドリードをきちんと取れました。

次の回にフライがきました。グローブに入ったけれど、落としてしまいました。
バッティングで打ちたかったけど、サードゴロでアウトになりましたが、その間に1点が入りました。

エラーのことをお父さんからグローブの取る場所がわるいと言われました。この次はもっとれんしゅうして取れるようにしたいです。

小学校5年生だとこういった文章が一般的でしょうか。あまり考えずに、いきなり白紙のノートに書いていくと、このように時系列に事実を述べていく形式になってしまうのでしょう。

私なりの文章の書き方

私はライターでも小説家でもありません。しかし、会社員として、課題の解決、新たな事業の立ち上げなどを目的に日々、資料を作成し、組織を動かしています。私の主たるアウトプットは文章、資料です。物書きで稼いでいるという観点では小説家と同じかもしれません。

組織において、自らの主張を述べ、価値観の異なる相手とのコンフリクトを解消し、物事をすすめていくためにスピーキング力は重要です。しかしながら、その場でしゃべった内容は議事メモに残らない限り時間の経過とともに雲散霧消します。とてもよいアイデアが出たとしてもみんなの記憶から消えてしまい、価値が損なわれてしまいます。そのため、文書という”entity”(実体物)を残す必要があります。オーナー社長でない限り、他人に意思決定を委ねざるを得ません。そこで組織を動かして自分のしたいことを実現するには、論理の通った文書が必要です。手を動かす機会が少なくなるマネジメントになる前に、如何に手を動かして文書力を高めるかが重要だと思います。

さて、私が文書を作成するとき、次の点を心がけています。これは社会人大学院で通っていた慶應SDMの授業で教わりました。教科書はBruce Ross-Larson著 “Riveting report” という英語の本です。薄いテキストですので、英語の勉強ついでに文章もうまくなり、おすすめです。

ここでは、私が特に印象に残っている内容を書きます。筆者は次のことが大切だと述べています。

Figure out what you are writing and for whom

そして、自分自身に次の6つの質問をしなさいと続けています。

What is your main topic? (言いたいことは何?)
Who is going to read what you write? (誰が読むの?)
What is your purpose in writing? (書く目的は何?)
How long should your report be? (どれくらいの文量?)
How much time can you spend writing? (納期は?)
What is your working title? (現時点の仮のタイトルは?)

なるほど、と思うものばかりではないでしょうか。これらを企業人向けに解釈すると、「①読み手の特定、②読み手のポリシー・価値観の把握、③読み手に期待するアクションな何か」といったところになるでしょうか。

一方、子供には次のように伝えました。

①主題は何か、②何を伝えたいか、③読み手はだれか

③は先生でいいですね。問題は①と②です。

①、②を定めるにはどうすればよいか。

私は、「書くことと、考える作業を分ける」べきと考えます。書きながら考えるのはNGです。

では、どのように子供に考える作業を教えたらよいかいろいろと検討しました。子供は早く作文の宿題を終わらせてゲームをしたがっています。短時間で、かつ自律的にできる方法はないかと考えました。

その結果、仕事文書と同じように、書く前にマインドマップの手法を使って頭の中を整理してはどうかと考えました。(マインドマップとは、頭の中で考えていることを脳内に近い形に描き出すことで、記憶の整理や発想をしやすくする手法のことです。)

そこで、簡単にマインドマップの概念を教えたのち、子どもに質問をしながら一緒に書き上げました。20分くらいはかかったかと思います。

図 子供と作成したマインドマップ

マルス
マルス
野球の試合どうだった?何が印象にのこっている?思いついたことをどんどんつないでいこう

そうだねぇ。えっと、しゅびは、・・・
次男
次男

こんな感じでマインドマップをつくっていきます。

まず、野球の試合が「守備、走塁、バッティング」と自然にMECEに区分けされています。おお、これはすごい。ロジカルシンキングができていますね。

作業を続けていますと、次男の頭の中では守備でエラーをしたことが一番印象に残っていることが徐々に分かってきました。なぜなら、マインドマップが「しゅび」へ多く広がっているからです。

マルス
マルス
一番印象に残っていることはエラーをしてくやしかったことなんだね。

うん、頭の中が真っ白になったからねぇ。
次男
次男

マルス
マルス
まさにそれが「読み手に伝えたいこと」なんじゃないかな。では、その点を考えながら、もう一回書いてみようよ

え、、、めんどくさ
次男
次男

あらためて再作した次男の作文

表題『くやしかったエラー』

土曜日は野球の試合がありました。8番ライトでした。かんとくからメンバー発表があったときは、どきん、としました。前の試合でエラーをしたからです。ボールがとんでこなければいいなと思いました。

しゅびにつきながらそう思っていると、
「カキーン」
とボールが飛んできました。前の試合で言われたことを思い出し、半身になってらっか地点に入りました。しかし、グローブの土手に当ててしまい、落としてしまいました。頭が真っ白になりました。すぐにボールをとってセカンドへ投げました。

ツーアウトでチェンジにしたかったのでくやしいし、ベンチを見るのがこわかったです。でも、ともだちから「ドンマイ」と言われて、すっと身体がかるくなりほっとしました。

次の日から僕は朝早く起きてパパと練習をすることにしました。次の試合で練習のせいかが出るといいです。

最初の作文よりも、面白い内容になったと思います。何より、作者の経験した光景や感情が、頭の中に入ってきます。これは内容が「守備」絞られたことで具体的エピソードの盛り込みが可能となり、平らな文章に起伏が生まれたためと思います。

まとめ

作文を書くときのポイントは、主題を絞るということだと思います作者の伝えたいことに興味をもっているのは作者だけであることが多いです。忙しい読み手は、興味のない内容に時間を費やしたくないのです。(この場合は次男も書きたくて書いている訳ではありませんが^^;)

マインドマップは最初はてこずると思います。しかしながら、何事も慣れです。私の部下もすぐにできるようになりました。締め切りがあると焦って書き出したくなります。よく分かります。

しかし、書くことと考えることを分け、書き出す前に考える作業を設けることでトータルの所要時間が短くなるばかりか、文書の品質も向上すると思います。

文書を書くことは社会で生きていくための必須スキルです。子供はめんどくさがって嫌がっておりますが、今回紹介した手法を粘り強く継続するとともに、また別の教え方がないか考えていきたいと思います。

ご高覧ありがとうございました。

 

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