私たちが日常的に使っている言葉や文章ですが、これをプログラムで扱おうとすると文字列という形式になります。今回は、この文字列について見ていきましょう。
a="Hello, World!"
b='Good Morning'
c="こんにちは"
print(a)
print(b)
print(c)
文字列の長さ、つまり文字数はlen()で調べることができます。もちろん、漢字を含む文字列でも文字数をちゃんと返してくれます。
【始めと終わりの確認】
文字列が指定した文字列で始まっているか、あるいは終わっているかを調べます。始まりはstartswith()で、終わりはendswith()を使います。
例えば、以下の例ではファイル名を示す文字列の末尾が”.txt”であるかを判定しています。
対象の文字列を、指定した区切り文字(こうした文字のことをデリミタと呼びます)で区切る場合にはsplit()を使います。split()にはsepという引数があり、これにデリミタを指定します。
例えばデリミタにカンマ(,)を指定した場合、以下のようになります。
複数の文字列を連結する場合には、二項演算子の+を使うことが出来ます。数値の足し算と同じような感覚で、文字列を足すことが出来るのです。
文字列の中に指定した変数の値を入れ込むことを書式化といい、format()を使います。これまでも変数をprint()で表示することはしてきましたが、format()を使うことで、より柔軟な方法で表示させることが出来ます。例えば数値であれば、表示する精度や桁数などを指定出来ます。
これは同じ数値である123を、いろいろな方法で表示させた例です。
1つめは、特段の指定をせずにそのまま表示させました。
2つめは、10進数の整数(d)であることを明示的に指定しました。
3つめは、浮動小数点数(f)として表示させました。このため、小数点以下も表示されています。
4つめは、浮動小数点数を指定した上で、小数点以下の桁数を2桁まで表示(.2)させています。
数値を出力する場合によく使う書式は以下のとおりです。なお、[]は省略できることを示すので、{}とだけ書くことも出来ます。
- [桁数]は、数値を表示する桁数を指定します。実際に必要な桁数よりも多い桁数が指定された場合、先頭部分が空白で埋められます。ただし桁数の頭に0をつけた場合には、ゼロで埋められます。
- [,]は、整数を表示する場合に3桁ごとにカンマ区切りをする場合に指定します。浮動小数点数には指定できません。
- [.小数点以下の桁数]は、指定した数値のうち小数点以下の桁数を指定します。表示する桁数にあわせてゼロがつけられたり、丸められます。
- [形式]は、数値をどのような形式で表示するを示すもので、以下の表のような種類があります。形式によっては、指定できる数値が整数型に限られるものもあります。
形式 |
対象とする数値型 |
内容 |
b |
整数 |
2進数で表示します。2進数では、数値が0と1の列で表現されます。 |
c |
整数 |
指定した数値が文字コードであるような文字を表示します。例えば65は大文字のAの文字コードなので、Aと表示されます。 |
d |
整数 |
10進数で表示します。 |
o |
整数 |
8進数で表示します。8進数では、数値が0から7までの列で表現されます。 |
x |
整数 |
16進数で表示します。16進数では、数値が0から9までの数字とaからfまでのアルファベットで表現されます。 |
f |
整数、浮動小数点数 |
小数点を伴う実数形式で表示します。 |
e |
整数、浮動小数点数 |
仮数部と指数部をからなる指数形式で表示します。例えば12.345であれば、1.2345e+01と表現され、これは1.2345×101を意味します。 |
% |
整数、浮動小数点数 |
百分率(パーセンテージ)で表示します。1.00が100と表現されます。 |
いくつかの例を示します。
ここまでに示したものは一例ですが、表示の指定の方法はとてもたくさんあります。詳細は以下をご確認ください。
- 文字列はダブルクォーテーション(”)やシングルクォーテーション(’)で括ったものとして定義出来る。
- 文字列にはいろいろな操作が可能である。
- 変数を加工して文字列化するための処理としてformat()があり、いろいろな書式を指定することが出来る。
コメント