不合理な宿題の出し方

中学1年

学校の宿題として、ワーク(教科書に準拠した問題集)が出されています。どのようなルールで、どのようにに取り組んでいるかチェックされることをお勧めします。

学校の宿題「ワーク」
ある日、子供が自室で理科の勉強をしていました。内容は「ワーク」といいまして、教科書に準拠した問題集です。授業で習った範囲を復習を兼ねて宿題として課されているようです。
自分が中学生の頃、このような宿題はありませんでした。プリントを配られていた程度だったと記憶しています。いまの教育は大変丁寧だなぁと感じました。
子どもが勉強を終え、リビングへゲームをしに降りて行ったので、ふとワークをのぞいてみました。すると、ほぼ全問正解となっていました。
図 子供のワーク
大変理解が進んでいるのだなと感心しました。しかしながら、数か月後に実施された同じ単元の中間試験の結果は、思ったほど点数が取れていませんでした。ワークに取り組んでいる時点で理解しているのに、なぜだろうと不思議に思いました。
調べてみると、宿題の出され方が不合理であることが分かりました。
不合理な宿題の出され方
先の写真は自己採点したものです。お気づきの方がいらっしゃるかもしれませんが、「〇」の付け方が雑で、かつ、一つ一つの〇が連続しているように見えます。つまり、初めから正解であるかのような〇の書き方になっています。
別の日に、ワークへの取り組み方をそっと観察してみました。すると、机の左側に答えを開いて、右側に置いたワークへそのまま書き写していました。なにー?!
マルス
マルス
ちょ、ちょっと、何をしているの?答えを丸写ししても意味ないでしょ。自分で調べながらやらなきゃ

そうかもしれない。でも、ワークは自己採点してから提出しなければならないから
長男
長男

マルス
マルス
それは答えを写す理由になっていないよ

ワークを提出すると内申点が上がるらしいんだ
長男
長男

マルス
マルス
それも質問の答えになっていない

自己採点の結果、間違いが多いと、内申点が下がるらしいんだ。だから、内申点を上げるためには、全問正解であることが必要で、そのためには最初から答えを写す必要があるのよ
長男
長男

マルス
マルス
まぢすか。。

整理してみると、驚くべきことに、次のようなシステム連関図になっていることが分かりました。

図 答えを丸写しする背景
ワークの提出を内申点につなげるのは理解できる。しかしながら、ワークの採点結果も内申点につなげるのは合理的ではない。なぜ、正解が多い、点数がよい必要があるのか。
教育委員会からの指導なのか、その先生の個性なのか、そこは分かりません。しかし、こうしたシステムの中で子供が教育を受けている事実があることは、親として認識しておく必要があり、ぜひ皆さんとシェアすべき内容だと感じました。
おそらく先生は、当然のことながら、教科書を調べたり、授業のノートを復習したりしてワークに取り組むものだと思っているのでしょう。実際にそうした取り組みをしている生徒さんもいると思います。
ワークを宿題として課すことはよいが、その評価方法は間違っている。授業の内容を理解しているかどうかの判断は定期テストで実施すればよい。期の途中の、しかも答えが配布されているワークの点数を内申点の評価につなげるべきではない。
その後、長男には、答えを写すことは即刻止めるよう言いました。すると、子供は次のように取り組むようになりました。
  1. 一度自分で解いてみて、答えをチェック
  2. 間違っていたら、正しい答えに直す
  3. その後、採点する(〇をつける)

うーむ。なんとなくもやもやとしたものは残りますが、内申点ルールを変更することはできないので仕方ないでしょう。私は、2のプロセスにて、間違った箇所には必ずチェックを記載し、後日復習するよう伝えました。

学校の教育方法については、黒板に書かず、パワーポイントのスライドショーを流すだけの先生もいるなど、驚くべきものが散見されます。皆さまも、どのような授業が行われているかや、お子さんのワークへの取り組み方など、機会をとらえてチェックされることをおすすめいたします。

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